個人情報保護法の知識〈第4版〉 (日経文庫)
個人情報保護法の知識〈第4版〉 (日経文庫)、おかげさまで増刷が決まり、計1万部となりました。このご時世に有り難いことであり、これもひとえに読者の皆さまのおかげです。
http://amzn.to/2B7Nhm3
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「表現の対象となったある事実を知らない者には当該表現から誰を指すのか不明であっても、その事実を知る者が多数おり、その者らにとって、当該表現が誰を指すのかが明らかであれば、それで公然性の要件は充足されている。それに、本件のように小説によるプライバシーの侵害が問題となる場合、小説の読者でなくとも、ある者が小説のモデルとされたこと自体が伝播し、その被害が拡大していくことは見やすい道理である。その場合に、モデルが著名人であれば、モデルを知る者が多数いることから被害が拡大する。これに対し、モデルが著名人でない場合でも、モデルとされたこと自体は多数の者に伝播されていることに変わりはない。そのような伝播によって、モデルと目される人物について、好奇の眼をもって見ようとする者が増えており、モデルの特徴を備えた人物がそのような者の前に現われれば、その人物は好奇の眼にさらされるのである。このように、本件において、本件小説の読者となる者の多くが『PQ』とXとを同定できないから、プライバシーを侵害することはないなどということはできないのである。」
「したがって、ある者のプライバシーに係る事実が不特定多数の者が知り得る状態に置かれれば、それで公然性の要件は充たされる。前記のとおり、本件小説は、X《…》によって単行本としてその出版が予定されているというのであるから、『PQ』とXとを同定し得る読者の多寡に関わらず、プライバシーの侵害が肯認される。」
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