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2011年8月

2011年8月24日 (水)

2011年9月著作権研究会

すいません、少し宣伝させて下さい。

著作権情報センター「2011年9月著作権研究会」で「クラウドコンピューティングと著作権」をテーマに講演することになりました。9月15日、市ヶ谷です。

ちなみに最近、セミナーは集客が悪く、さらに知財は集客が難しい時期だと言って、担当者が嘆いておられました。このセミナーも参加者が少なくならないか、講師としては心配しております。

わが国の近時における著作権法改正を見ても、近時はコンピュータやネットワーク関係の事項が多くを占める時代が到来しています。訴訟や契約実務も同様です。

そういう次第で、このブログをお読みの方で、ご興味があれば、参加願います。かしこ。

案内ページ

http://www.cric.or.jp/seminar/seminar.html#01

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2011年8月19日 (金)

アップルのiPhone位置情報取得問題

アップルのiPhone位置情報取得問題が、韓国で大きく動いている。

報道によれば、まず、韓国の位置情報保護法違反を理由に、2011年3月、同国放送通信委員会がアップル社に対し行政処分を行った。ユーザーが位置情報サービスをオフにした後にもiPhoneが位置情報を取得していたという。

次に、iPhoneユーザーが自己の位置情報を無断収集されたとして、プライバシー権侵害を理由に、同年4月に韓国の地方裁判所へ損害賠償請求訴訟を提起し、同年6月、支払を命じる判決が言い渡された(CNET)。

さらに、同年8月、韓国のiPhoneユーザー約2万70000人が、プライバシー権侵害を理由に、韓国の昌原地裁に損害賠償を求めて集団訴訟を提起した(朝鮮日報)。

従来型携帯電話においては、通信キャリアが基地局への接続等のために位置情報の取得を行ってきた。これに加えて、スマートフォン等の場合には、別途、アップル社のようなプラットホーム事業者も位置情報を取得して、それに基づいたサービスを提供していることが一般的である。

わが国では、通信キャリアによる位置情報の取得については、個人情報保護法の下で総務省「電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン」25条・26条が定めてきた。25条は発信者情報に含まれる位置情報について適用され、それ以外の位置情報については26条が適用される。

ところが、同ガイドラインの適用対象は「電気通信事業」とされているから、通信キャリアには適用されても、プラットホーム事業者には適用されない。しかし、同ガイドライン25条は通信の秘密との関係を考慮して、26条は個人情報保護法との関係を考慮して定められており、プラットホーム事業者に対する関係でも、同様の考慮が求められるはずである。

移動体端末における位置情報をめぐる環境が激変している以上、プラットホーム事業者に対する規制のあり方も、改めて検討が必要となろう。

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2011年8月 9日 (火)

ネットオークション落札物メール便送付事件-名古屋地判平成23年3月11日

オークションサイトでの落札者が、落札品の配送について、出品者が合意に反する発送方法を採った結果、 落札者に配達されなかったとして、出品者に対して行った損害賠償請求が一部認容された判決が言い渡された。

「メール便は,簡易書留郵便と比べて,配達の確実性・信頼性において劣ることが明らかであることからすると, 仮に, 被控訴人が上記のような誤解をしていたとしても, それ自体が, ・・・本件サイトへ, 自ら「簡易書留郵便も可能です。」と記載した本件優待券の出品者として果たすべき被控訴人の注意義務に違反するものというべき」としたもの。

メール便の会社は、上記判示を見て、どう思うのだろうか。配送できなかったのだから、文句の言いようもないだろうが。

なお、逆に、本件サイト内の出品者の評価欄に、落札者が「悪い落札者です」と評価をした上、 評価コメントとして、「二度と取引したくないです。」との虚偽の内容を書き込み、 出品者を誹謗中傷して、その名誉を著しく毀損したとして、出品者側が落札者に対し損害賠償請求したが、本判決は「直ちに相当性を欠くということはできない」として上記請求を認めなかった。

判決全文は次のとおり。

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平成2 3 年3 月1 1 日判決言渡 同日原本領収 裁判所書記官
平成2 2 年( レ)第5 3 1 号,同年( レ)第6 8 7 号 損害賠償請求控訴,
同附帯控訴事件
( 原審・名古屋簡易裁判所平成2 1 年( ハ) 第7 1 2 7 号)

                          判              決

主 文

1 本件控訴及び附帯控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人の, 附帯控訴費用は被控訴人の負担とする。

事実及び理由

第1 控訴及び附帯控訴の趣旨

1 控訴の趣旨
( 1 ) 原判決中控訴人敗訴部分を取り消す。
( 2 ) 被控訴人は, 控訴人に対し, 2 0 万円及びこれに対する平成2 1 年6 月1 1 日から支払済みまで年5 分の割合による金員を支払え。
( 3 ) 訴訟費用は第1 , 2 審を通じ被控訴人の負担とする。

2 附帯控訴の趣旨
( 1 ) 原判決中被控訴人敗訴部分を取り消す。
( 2 ) 控訴人の請求を棄却する。
( 3 ) 訴訟費用は第1 , 2 審を通じ控訴人の負担とする。

第2 事案の概要
1 本件は, A オークションのインターネットサイト( 以下「本件サイト」という。) においてB 株主優待券を落札した控訴人が, 出品者である被控訴人に対して, 控訴人へのB 株主優待券の配送について, 被控訴人が合意に反する発送方法を採り, その結果, 控訴人に配達されなかったとして, 債務不履行による損害賠償請求権に基づき, 同優待券の落札代金, 送料, 振込手数料, 被控訴人に対して返金を求めるために要した通信費及び同優待券が届かなかったことにより発生した損害( 合計1 1 万6 4 6 7 円) の賠償, 被控訴人が,本件サイトに控訴人の名誉を毀損する内容の書き込みを行い, これによって控訴人を公然と侮辱したとして, 不法行為による損害賠償請求権に基づき, 慰謝料( 8 万3 5 3 3 円) の支払及びこれらの合計額2 0 万円に対する訴状送達の日の翌日である平成2 1 年6 月11 日から支払済みまで民法所定の年5 分の割合による遅延損害金の支払を求めた事案である。

2 原審は, 控訴人の請求を, 優待券の落札代金及び送料並びにこれらの振込手数料相当額( 合計4 7 8 7 円) の損害賠償及びこれに対する平成2 1 年6 月1 1 日から支払済みまで年5 分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で認容し, その余の請求を棄却したため, 控訴人が, 控訴人敗訴部分を不服として控訴し, 被控訴人も, 被控訴人敗訴部分を不服として附帯控訴した。

3 前提事実( 当事者間に争いがないか, 括弧内に掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)
( 1 ) 被控訴人は, 平成2 1 年3 月ころ, 本件サイトに, B 株主優待券4枚を出品し, その際, 商品説明文の欄に「簡易書留郵便も可能です。C メール送料にて送ります。」と記載した( 甲1 ) 。
( 2 ) 控訴人( 本件当時の住所は, 札幌市d 区e f 丁目g - h - i) は,平成2 1 年4 月1 日, 被控訴人が出品したB 株主優待券4 枚のうち2 枚( 以下「本件優待券」という。) を代金4 6 0 2 円で落札し( 甲2 ) , 同日, 本件サイト上で, 被控訴人に対し, 「はじめまして 商品を2 個落札しました。発送方法について, 簡易書留郵便を希望します。」という内容のメッセージを書き込んだ( 甲4 の1 ) 。
( 3 ) これに対して, 被控訴人は, 同日, 本件サイト上で, 控訴人に対し, 「落札いただき, ありがとうございました。C ・メール便( 8 0 円) ( 簡易書留郵便です) にてお送りします。よろしくお願いします。」という内容のメッセージを書き込んだ( 甲4 の1 )。
( 4 ) 控訴人は, 平成2 1 年4 月1 日, 本件優待券の代金等4 6 8 2 円( 落札代金4 6 0 2 円及び送料8 0 円) を, A オークション株式会社あてに振込送金した( 甲7 ) 。なお, 振込手数料は1 0 5 円であった( 甲7 ) 。
( 5 ) 被控訴人は, 平成2 1 年4 月2 日ころ, 本件優待券を, 宅配業者であるJ 株式会社が行うC メール便( 以下「メール便」という。) で発送した( 乙1 , 2 ) 。
( 6 ) 被控訴人は, 本件優待券の送付について控訴人と被控訴人との間でトラブルが生じた後の平成2 1 年4 月2 1 日,本件優待券の落札, 送付等に関して, 本件サイト内の控訴人の評価欄に,「悪い落札者です」と評価をした上, 評価コメントとして,「二度と取引したくないです。」( 以下, これら被控訴人による評価及び評価コメントを「本件コメント等」という。) と記載した( 乙1 2 )。

4 本件の争点及びこれに関する当事者の主張は以下のとおりである。
( 1 ) 被控訴人による債務の本旨に従った履行があったか。
( 被控訴人の主張)
被控訴人は, 平成2 1 年4 月2 日ころ, 本件優待券を, メール便( 識別番号k ― l ― m ) にて発送し, 本件優待券は, 同月5 日午後3 時ころ, 控訴人宅に到着している。したがって, 被控訴人は, 債務の本旨に従った履行を行っており, 債務不履行はない。
A オークションにおける配送方法に, 簡易書留郵便の選択はなく, メール便は通常の配送方法であり, 今回は, 被控訴人がメール便の配送方法を選択したものである。
( 控訴人の主張等)
被控訴人の主張は, 否認ないし争う。
控訴人は, 本件優待券を受け取っていない。
被控訴人は, 本件サイトに本件優待券を出品する際, 「簡易書留郵便も可能です。」との記載を行い, これに対して, 控訴人は, 配送方法として簡易書留郵便を指定した。それにもかかわらず, 被控訴人は, 本件優待券をメール便で発送し, その結果, 本件優待券は, 控訴人に配達されなかった。控訴人は, 配達中の事故等を考慮して, 簡易書留郵便での発送を指定して商品を落札しているのであり, 異なる方法で配送したことによる
責任は, 被控訴人にある。
( 2 ) 被控訴人に債務不履行があった場合に賠償すべき損害
( 控訴人の主張)
控訴人は, 被控訴人の前記( 1 )の債務不履行により, 以下の損害を被った。
ア 本件優待券の落札代金及び送料 4 6 8 2 円
イ アの振込手数料 1 0 5 円
ウ 被控訴人に対して繰り返し返金を求めるために要した通信費 7 6 8 0 円
エ 本件優待券と他の航空券を組み合わせて旅程を組んでいたところ, 本件優待券が届かなかったことにより発生した損害
( ア) 航空会社に支払ったキャンセル料 2 0 0 0 円
( イ) 他の航空券代金 1 万2 0 0 0 円
( ウ)欠席せざるをえなくなった札幌での理事会の損害 5 万円
( エ)ホテルの宿泊をキャンセルし,スケジュールを変更せざるをえなくなったために生じた損害 4 万円
オ 以上合計 1 1 万6 4 6 7 円
( 被控訴人の主張等)
控訴人の主張は, 否認ないし争う。
( 3 ) 控訴人に対する名誉毀損の不法行為が成立するか。
( 控訴人の主張)
被控訴人は,平成2 1 年4 月2 1 日,本件優待券の落札,送付等に関して,本件サイト内の控訴人の評価欄に,「悪い落札者です」と評価をした上, 評価コメントとして,「二度と取引したくないです。」との虚偽の内容を書き込み( 本件コメント等) , 控訴人を誹謗中傷して, その名誉を著しく毀損した。本件コメント等は第三者も閲覧が可能であったため, 当時控訴人が出品していた商品の入札を検討していた者が, 本件コメント等を見て, 入札を取りやめたことも考えられる。
被控訴人の上記行為によって, 控訴人は精神的苦痛を受け, その苦痛に対する慰謝料としては8 万3 5 3 3 円が相当である。
( 被控訴人の主張)
控訴人の主張は, 否認ないし争う。
本件優待券の取引において, 被控訴人が, 控訴人を落札者として評価し投稿した本件コメント等は, 被控訴人の正直な気持ちを記載したものであり, 虚偽の内容でも, 中傷でもない。

第3 当裁判所の判断
1 当裁判所も, 以下のとおり, 控訴人の請求は, 原判決が認容した限度で理由があり, その余は理由がないものと判断する。

2 争点( 1 )について
( 1 ) 前記前提事実によれば, 被控訴人は, 本件サイトに本件優待券を出品するに際して, 配送方法として簡易書留郵便によることが可能である旨を特に表示し, 本件優待券を落札した控訴人は, 被控訴人に対し, 簡易書留郵便による配送を希望したものであり, 以上によって, 被控訴人は, 控訴人との間で, 控訴人の住所において本件優待券を引き渡すこと( 持参債務) , その方法として, 簡易書留郵便によることを合意したものと認められる。
( 2 ) しかるに,本件優待券が,被控訴人から,平成2 1 年4 月2 日ころ, 簡易書留郵便ではなく, メール便で発送された後, J 株式会社の札幌N センターまで届いた事実は認められる( 乙3 )ものの, 控訴人が本件優待券を受領したことを認めるに足りる的確な証拠はない。
( 3 ) そうすると, 被控訴人が,本件優待券を簡易書留郵便ではなくメール便で送付したことは, それ自体被控訴人の債務不履行を構成するものであるし, 被控訴人には, 控訴人に本件優待券を引き渡す債務の不履行が認められるのであって,被控訴人は,控訴人に対し,これら債務不履行によって発生した損害を賠償する責任を負うというべきである。
( 4 ) なお, 被控訴人は, A オークションにおける配送方法は, 簡易書留郵便の選択はなく, メール便は通常の配送方法であり, これによって発送した被控訴人には, 債務不履行はない旨主張する。
しかし, 被控訴人が, 控訴人との間で, 本件優待券の発送方法として, 簡易書留郵便の方法による旨合意したと認められることは,前記( 1 )のとおりであるし,弁論の全趣旨によれば,簡易書留郵便は,メール便と異なり, 受取人が目的物を受け取るについて, 受取人の受領の証印又は署名が必要とされ, 受取人が現実に目的物を受領することを前提とする制度であり, 控訴人は, このような簡易書留郵便制度の信頼性に鑑みて,「簡易書留郵便も可能です。」とした被控訴人に対し,前記前提事実( 2 )のとおり,簡易書留郵便での発送を指定したことが認められるのであり, 被控訴人が, 控訴人に対し, メール便で,本件優待券を発送したことをもって,「債務の本旨に従った履行」( 民法4 1 5 条1 項) があったということはできない。
また, 前記前提事実( 3 )のとおり, 被控訴人は, 簡易書留郵便による配送を希望した控訴人に対して,「C ・メール便( 8 0 円)( 簡易書留郵便です) にてお送りします。」などと回答しており, 本件優待券を送付するに際して, メール便が簡易書留郵便と同一のものである旨誤解していた可能性がないではない。しかし, 証拠( 甲2 4 の3 ) によれば, 本件サイトへの出品者は,「商品等の出品にあたり, 情報発信機能を用いて商品等に関する正確かつ十分な情報を掲示する」義務を負っていること( A オークション利用規約7 条2 項) が認められ,上記認定のとおり,メール便は,簡易書留郵便と比べて, 配達の確実性・信頼性において劣ることが明らかであることからすると, 仮に, 被控訴人が上記のような誤解をしていたとしても, それ自体が, 前記前提事実( 1 )のとおり, 本件サイトへ, 自ら「簡易書留郵便も可能です。」と記載した本件優待券の出品者として果たすべき被控訴人の注意義務に違反するものというべきであり, 以上の認定, 判断を左右するものではない。

3 争点( 2 )について
( 1 ) そこで, 被控訴人の前記債務不履行によって控訴人に生じた損害について検討すると, 控訴人が原審及び当審において主張する損害のうち, 本件優待券の落札代金及び送料並びにこれらの振込手数料相当額( 合計4 7 8 7 円)については,被控訴人の債務不履行と相当因果関係のある損害と認めることができる。
( 2 )ア 控訴人が主張する損害のうち, 被控訴人に対して繰り返し返金を求めるために要した通信費( 7 6 8 0 円) については, その発生を基礎付ける事実を認めるに足りる証拠がない。
イ また, 控訴人が主張する損害のうち, 本件優待券が届かなかったことにより, 控訴人が予定していた旅行をキャンセルしたこと等により生じた損害( 航空会社に支払ったキャンセル料2 0 0 0 円, 株主優待券を利用して旅程を組んでいたが, 入手できなかったため搭乗できず, 払戻しも受けられなかった航空券代金1 万2 0 0 0 円, 欠席せざるをえなくなった札幌での理事会の損害5 万円及びホテルの宿泊をキャンセルし, スケジュールを変更せざるを得なくなった損害4 万円) については, いずれもその発生を基礎付ける事実を認めるに足りる的確な証拠もないし, 被控訴人の前記債務不履行との間に相当因果関係があるとは認められないものである。
( 3 ) 以上によると,被控訴人の債務不履行と相当因果関係があるものとして,被控訴人が控訴人に賠償すべき損害は,前記( 1 )に認定の4 7 8 7 円のみである。

4 争点( 3 )について
( 1 ) 控訴人は,本件コメント等が,控訴人の名誉を毀損するものである旨主張する。
( 2 ) しかし, 前記前提事実並びに証拠( 甲2 1 の1 ないし6 ) 及び弁論の全趣旨を総合すると, 本件サイトにおいては, オークション取引が成立し, 目的物の授受, 代金支払等の取引が全て終了した段階で, 出品者( 売主) 及び落札者( 買主) が, それぞれ相手方を「良い」,「普通」,「悪い」の3 段階で評価し, あわせて評価コメントを
記載するシステムとなっており,これらの評価及び評価コメントは, 全てハンドルネーム( 別名) をもって行われるものであることが認められる。そして, 本件コメント等のうち,「悪い落札者です」との評価は, 上記3 段階の評価のうちの1 つを記載したものにほかならず, また,「二度と取引したくないです。」との評価コメントも, 被控訴人が控訴人との本件サイトのオークション取引を通じて形成した感想, 心情を吐露したものにすぎず, 表現方法も, オークションの落札者( 控訴人) を評価するコメントとして, 直ちに相当性を欠くということはできない。
以上からすると, 本件コメント等は, 控訴人の一般社会における評価を低下させるものとは認められないし, 本件サイト内において出品者や落札者を評価する際に用いる表現として, 違法ということはできない。
したがって, 被控訴人が, 本件サイトに本件コメント等を書き込んだことは, 控訴人に対する不法行為に該当しない。

5 結論
以上のとおり,控訴人の請求は,本件優待券の落札代金及び送料並びにこれらの振込手数料相当額( 合計4 7 8 7 円) の損害賠償並びにこれに対する訴状送達の日の翌日である平成2 1 年6 月1 1 日から支払済みまで民法所定の年5 分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があり, その余は理由がない。
よって,控訴人の請求を上記の限度で認容した原判決は相当であり, 本件控訴及び附帯控訴は,いずれも理由がないから棄却することとし, 主文のとおり判決する。

名古屋地方裁判所民事第8 部
裁判長裁判官 長谷川 恭 弘
裁判官 堀 田 次 郎
裁判官 中 畑 章 生

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判決文の出典
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110802163931.pdf

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